「CHISCO」手入れ終了

「CHISCO」の手入れが終わった。
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手入れといっても、内側も綺麗なので特に洗う必要もなし。
内側の型番らしきモノ。銀色の型押し。
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調べても広告一枚出てこない謎メーカー。
この時代の物にしては結構革も厚いので、そんなに高級なモノじゃないのかもしれない。
謎のシミもチラホラ。全然落ちない。
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でも革の透明度は素晴らしい。
勿体無くて色付きクリームが塗れない。

靴の作りはそんなに詳しくないけれど、ウェルテッド式の伏せ縫い…でいいのかな?
極限まで狭めたコバ幅は約3mm。
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そんなに狭いところ縫わなくてもいいのに。
そこまで頑張らなくても良いのに。
と思わず思ってしまう。

磨きながら履いてみた。
左足側だけ仕上げた状態。
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きっつい!笑
あと1cmは長くないと無理!
ポインテッドトゥであることと、靴がしっかりし過ぎていて見た目よりずっと小さい。

でも幅と踵はいい感じ。
羽根の開き具合も理想的。
100年前で、2サイズ下げて、デッドストックでこれではね。
これ以上古くなるとさすがに買う気にもならない。
古靴でジャストは難しいと、悟らせてくれた靴である。

あと踝。すごく当たってる。
古い靴って踝のえぐりが少ないような…。これなんてほぼ直線…。
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でも綺麗だなあ。
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履けないけど、どうせ売れないし、かといってこれ捨てるとか無理無理。
そして靴が増えていく…。

趣味としての靴・実用としての靴

自分の幅が細過ぎる足に辟易し、既成の現行靴を諦め、今にないのなら過去に遡ればもしかしたら…という思いを抱いて古靴の世界の入り口に立ってからおよそ1年半。
その間いくらかの靴を眺め、履き、一喜一憂してきた。
もちろん世界に埋もれる古靴の中の砂粒1つに過ぎない訳だが、それでもいくつか見えてきた事。

本当の意味で足に合う靴は、古靴にも恐らく存在しない。


ボール幅はなんとかなる。
調整しやすい部分であるし、未調整の場合でも、100年程遡れば。

問題は踏まず〜踵。
私の踵に追いつける靴は、どうやら古靴にもないらしい。

多くの婦人古靴はストッキングで履く事を想定しているように思うので、その前提でアメリカ製の表記ならばワイズAAAAAA/AAAAAAAAA位でないと恐らく合わない。
でも、9Aなんて存在するのか。見た事も聞いた事もない。

じゃあ何故買うのか?
それなりに幅が狭くて、
それなりに履けて、
それなりに安くて、
通勤位なら痛くなく、
かわいいから。


好きなデザインでそれなりに履けてとりあえず痛くない、というのは重要である。

値段も。
この足にフィットした靴を得るには、靴好きであろうがなかろうがオーダーでしか叶わず、幸い靴のオーダーは、好きなのだけど。
当然既成より高価。
私の薄給では悲しいかな、あーこれいいかもーかっちゃおー とはならないのである。
オーダーという特性上、一定の確実性はあれど、うおおおこれかわいいいいという、好みを見つけた時のあの高揚感もない。
(なんだかギャンブラーみたい笑。幅狭足界で囁かれる、靴はギャンブルとはよく言ったものである。意味はちょっと違うけど。)

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現在の右足。外反の骨ばった感じといい、指の長さといい、父の足そっくり。
こうやって撮ると、ボール幅ってくるぶしと変わらないのね…。


合わない靴は、たとえ今痛くなくても、いつかどこかで健康を害する可能性がある。
それは膝かもしれないし、腰かもしれないし、別のどこかかもしれない。
そういう認識を少し、頭の片隅に持った上で、それでも私は古靴を買う。

可能な限り細い古靴を探して、それでもまだ緩い事を承知しつつ、割り切って付き合っていこうと、気持ちがシフトしてきた。
要は趣味としての靴である。


この 趣味としての靴 という立ち位置は、実用としての靴 があってこそ。

実用としての革靴、今のところ私にはアルスノバでしか見つかっていないが(最もアルスノバのデザインは私の好みに合うのだが)、今最も足にフィットしているブーツが履けなくなる季節がもうそこまでやって来ている事に当記事の下書きをしながら気付いたので、そろそろ短靴を誂えねば。

善は急げと、早速店に電話しておいた。
さて、どんなのにしようかしら。

1年経過:アルスノバのロングウイング

アルスノバのロングウイングが、履き下ろしから1年ちょっと経った。

履き下ろし前。
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現在。
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大分馴染んで、横に広がっている。
(この撮影は中に軽く詰め物をして行なっている。)
最近右の小指が当たりがちで、かなり紐を締めてギリギリ大丈夫といったところ。
元々右足側は体幹的に少し弱く、幅も左より少し細い。
この靴は後に出来上がったブーツより緩いので、靴の中で足がブレて小指が当たってしまうのが原因の一つのように思う。

履き下ろしてからの最低10回は、履く前にクリームで手入れするようご主人から言われていたのでその通りに。
その後は2回に1回、3回に1回…と少しずつ間隔を空けていき、今は1-2か月に1回位で手入れ。
登板回数は、初期は週2、今は週1位。

ちなみに、インソールのロゴは速攻消えた笑。
多分、こういうところにはお金をかけていないのだろう。


ツリーを入れていないからか?爪先が反り気味。

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アルスノバではギルコのツリーが買えるようだが、私の時は丁度品切れだった。
個人的にバネ式はなんだか怖い。ギルコもバネ式なので、ちょっと消極的…なんだけど、次行った時に相談してみようか。

爪先も目立たないながら傷がついている。
私の環境は靴にとって結構、過酷だ。
通勤電車は行きも帰りも混雑しているし、子供の保育園では靴を脱ぐ。玄関まで戻ってきたら横に転がってる事も多い。


ソールの減りはこれくらい。

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まだ大丈夫。
もっと磨り減ったら、更に狭い木型でオーバーホールしたい。
爪先の金属はいつの間にか取れてしまってそのまま。
(ご主人には、走ると取れるので走らないでください、と言われたが、子持ちには無理難題である。)

ヒール側。

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トップリフトは非常に減りにくい。1年間、一度も換えてない。
反面、グリップ力が物足りないのは仕方のないところ。
濡れたタイル面は怖くて歩けないので、雨どころか雨上がりにも履いていない。
硬質のコツコツしたいい音がする。

巻きスタックの色がいい感じ。
履き下ろし前はこの色。

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革と同じ黒を塗っているが、前よりずっと好き。



せっかく出したので磨いておいた。
次の1年も宜しく、という気持ちを込めて。
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古い靴が似合う部屋

以前住んでいた家は、自分の部屋がなかった。
正確にはあったのだが、子供が産まれた事で自分の部屋ではなくなってしまった。
仕事で必要なパソコンとデスクは、ただでさえ窮屈なリビングに追いやられていた。

今回の引っ越しで、念願の自分の部屋が復活。
洋室5畳と狭いが、寝る時は子供と一緒に和室で寝るし、服の収納はまた別にあるので十分。
しかも今回は賃貸ではない。
折角だから、自分の気にいった壁紙をアクセントクロスとして入れたいと考えた。


引っ越しまでほとんど時間がなく、張り替えをお願いする会社から2日で決めて欲しいと連絡があったので、頭フル回転で壁紙のカタログをめくっていく。


最初は憧れの、あまーい花柄にしようと思っていた。
花柄は夫が嫌がるので、共有スペースでは絶対に使えないからだ。
(以下、サンゲツのカタログから)
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でも、何かしっくりこない。
花柄自体は好きだけど、甘過ぎる。
アクセントクロスはパソコンの後ろに来る。
デジタル機器とは合わない気がしてしまう。


もうちょっとシックな方がいいのではないか。この辺りとか。
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ビンテージシューズ柄が出てきてびっくり!

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ちょっとときめく笑。


部屋のクローゼットは靴棚にするのだし、シューケアもここで行うからそういうのが似合う壁にしたい。
でも、パソコンは必需品。古靴とは逆ベクトルだが、そちら側とも釣り合いが欲しい……。


という訳で、選んだのはこれ。
レンガ柄。

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レンガに白が入っているからか、パソコン機器が来ても案外違和感がない。

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花柄はカーテンの方で使った。


実は私はかなり面倒臭がり、というか片付けが苦手。
しかも計画だけして満足するタイプである。
子供が滅多に入らないのをいい事に、この部屋の片付けは遅々として進んでいない。
(机の上もアレだが、カメラの後ろ側はもっと酷い。写せない。)
こうやって自らブログにUPする事で、重い腰が上がる事を期待したい。
片付けはこの後やる。多分やる。やるんじゃないかな。分かんないけど。

目指せ、古い靴が似合う部屋。

世紀を超えた靴とebayの女神

今年最初に購入したビンテージシューズ。
いきなりソールから。

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半カラス!
実は半カラスは初めて。
半カラス大好き。
そしてこのロゴ……いい!可愛い!

箱なしとはいえ、このソールにこの紐のつき方。未使用品の証。

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内羽根のチョコレート色パンチドキャップトゥ。
小さな小さなパーフォレーション。
外鳩目。こんなに小さな面積に6つもくっついてる。
セラー曰く、1900s。
少なくともこのルックスで30sより新しいって事はないのではないかと。

ヒール高は約45mm。
ぱっと見紳士用に見えるが、ちゃんと婦人靴なのだ。

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お値段なんと

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今迄手を出した靴で、一番安かったのは10$だったが、この度めでたく更新。


実はこの子との出会いは2回目。
1度目は去年の夏頃だったか。
なんかいいのが出てきたなあと一応チェックはしていたものの、入札をすっかり忘れ、思い出した頃には後の祭り。
確か2、3の入札しか入らず、値段も30$程で落札されていた。

あーあ落札されちゃった。
まあそんなに欲しかった訳でもなし(本当に欲しかったらアラームと入札アプリを使っている)、また似たようなのが出るでしょう。
という軽い気持ちでいたら、何故か募るこの気持ち……。

あれ、おかしいな。
なぜ似たような形の靴ばかり、目で追ってしまうんだろう。

そもそもこのレベルのマイサイズが早々出る訳がないのである。
さっぱり別れた筈の昔の恋人を追い縋るが如く、後悔と懺悔の嵐。
あああ、やってしまった……。


傷心は忙しさが忘れさせてくれた。
そのうち家のローン契約やら引越しやらで忙しくなり、オークションサイトも見なくなり、この靴の事もすっかり忘れ……年始。

久々にebayを開いたらまさかの、この子がいたのです。
デッドストック表記、この色、この革、このサイズ。
何よりもこのロゴ。間違いない。

心震えるとはこの事。
説明文には試着のみの状態、と書いてあったので、サイズが合わず返品でもされたのだろうか。

サイズ感について念入りに訪ね、日本までの送料を聞き、自動入札ソフトの金額を決める。
念のため入札終了時間の少し前、早朝5時に目覚ましをかける。

…入札終了。結果は?

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私だけかーい!
拍子抜けだが、おかげで安く手に入った。わーい。


靴もいいがセラーも素晴らしかった。
このセラー、メールの時点で感じのいい方だとは思っていた。
質問への解答は素早く的確だったり、日本へ発送した事がないがこの送料でいいか?とわざわざ聞いてくれたり。
(こういうのは日本では当たり前だが、海外セラーは本当に適当で質問しても返ってこない事もしばしば。)

発送も順調で10日程で到着。
梱包もばっちり。
適当梱包はebayの名物だが、彼女は違った。
片足ずつ丁寧に、厳重に薄紙で包み、その上メッセージ付きの素敵なカードを添えてくれた。

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わざわざ封筒にカードを入れるという念の入れよう。
女神か。
私、9.99$しか払ってないのに。
ちょっと申し訳ない。

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足入れは保湿してから。

ただ、問題がいくつかある。
多分ちょっと小さい。
履けたとしても古過ぎて常用には向かない。
履くと削れてロゴが消えてしまい勿体ない。
それなのに後悔していない……。